はじめに｜離島移住の最大の難関は「家探し」
離島移住の計画で、多くの人が「ネットに物件が出てこない」という現実に直面します。
しかし、情報の多くは「人のつながり」の中に眠っており、表に出ない空き家は確実に存在します。 そのため、都会とは違う島ならではの「作法」を知ることが、理想の家に出会う鍵となります。
この記事では、ネットに出にくい物件の探し方と、家主の不安を減らして話を進めるための確認ポイントを解説します。
【POINT】記事の要点：家探しの攻略法
- 実態： 表に出る物件は一部。
- 行動： 役場相談＋現地で情報が増える。
- 選択： 公営住宅・お試しなども並行する。
- 交渉： 家主の不安を先回りで減らす。
やあ、ココロ船長だにゃ！ネットに出てる情報はほんの一部だにゃ。足と口で動くほど、島の家探しは前に進むにゃ。
離島の「空き家バンク」実態と仕組み
離島の空き家バンクは、都市の不動産サイトと同じ感覚だと探しにくいことがあります。 まずは仕組みと「島の前提」を押さえましょう。
写真だけじゃ判断できないにゃ。見た目が良くても傷みがあることもあるから、現地確認は必須だにゃ。
そもそも「空き家バンク」とは？
空き家バンクは、自治体などが空き家情報を公開し、希望者と所有者をつなぐ仕組みです。 交渉・契約は当事者（または仲介）で進み、利用登録などの手続きが必要な場合や、物件状態・費用条件は物件ごとに確認が必要です。
【POINT】空き家バンクの基本機能
- 運営： 各自治体の移住担当課などが運営。
- 役割： 登録・公開・紹介（原則ここまで）。
- 交渉： 当事者同士、または提携業者が行う。
【CHECK】離島ならではの特徴
- 仲介： 不動産会社が少ない島もあり、役場や提携事業者が窓口になる場合がある。
- 担当： 兼務で返信に時間がかかることがある（急ぎは電話が早い）。
- 契約： 進め方は自治体・仲介の有無で変わる。トラブル防止に書面で残すのが基本。
ネット情報は「氷山の一角」である理由
サイト上の物件数が少なかったり、情報が古かったりしても、それが島の空き家の全てではありません。 「貸したいけど載せたくない」という家主の心理が、登録のハードルになっているケースも少なくありません。
【MEMO】家主が登録を渋る心理
- 不安： 知らない人とのやり取りが不安。
- 事情： 仏壇や荷物がそのままで片付けられない。
- 世間体： 「金に困って家を売った」と噂されるのを嫌う。
【ALERT】ネット情報の注意点
- 更新： 古い情報が残っている場合がある。
- 現状： 写真と今の状態が違うことがある（荒れ・設備劣化など）。
- 状況： 募集中でも話が進んでいる場合がある。
「登録物件なし」って書いてあっても、諦めるのはまだ早いにゃ。 電話してみたら「実は今度出るかも」なんて話が聞けることもあるにゃ！
ネットには出ない？「家が見つからない」時の探し方
家が見つからない時は、ネット以外の動き方が効きます。 電話相談と現地行動で「未掲載の情報」に近づけます。
いい物件ほど、ネットに出る前に地元の口コミで埋まっちゃうんだにゃ。 ライバルに差をつけるには、現地に入り込む行動力が大事だにゃ！
役場の担当者に直接電話で熱意を伝える
窓口名や手順は自治体で異なるため、まず代表電話で担当課と流れを確認しましょう。条件に合う物件がなくても役場に相談すれば、未公開・準備中の情報や改修・片付け支援の有無までまとめて確認できます。
【POINT】電話で確認すべき未公開情報
- 未公開： ネット掲載前の準備中物件はないか。
- 相談ベース： 家主が「良い人がいれば」と言っている物件はないか。
- 公営住宅： 空き予定や、次回の募集時期はいつか。
【CHECK】好印象を与える伝え方
- 具体性： 移住時期、家族構成、仕事を明確に伝える。
- 熱意： 「どうしてもこの島に住みたい」という想いを添える。
- 礼儀： 忙しい時間帯を避け、要点を短く伝える。
「お試し住宅」滞在中に口コミで探す
お試し住宅（移住体験施設）がある自治体もあります。 まず短期滞在で現地に入り、口コミや空気感を確かめましょう。
【POINT】お試し住宅を利用するメリット
- 拠点確保： じっくりと家探しや就職活動ができる。
- 信頼構築： 「顔が見える移住希望者」として認識される。
- 生活体験： 島の湿気や虫、夜の静けさを体感できる。
【CHECK】口コミを引き寄せる行動
- 発信： 商店や居酒屋で「家を探している」と話す。
- 参加： 公民館や港など、人が集まる場所に顔を出す。
- 具体性： 「古民家が良い」「庭が欲しい」など希望を伝える。
地域おこし協力隊や先輩移住者を頼る
役場だけでなく、地域おこし協力隊や先輩移住者に聞くのも有効です。 島の慣習や大家さん事情など、ネットに出にくい話が得られます。
【CHECK】先輩移住者に聞くべきこと
- 大家情報： 「あの大家さんは親切」「あそこは癖がある」など。
- エリア特徴： 湿気が多い場所、風が強い場所などの地形的特徴。
- 家賃相場： ネットに出ていないリアルな家賃や条件。
【MEMO】繋がりを作る方法
- SNS： 島で発信している人にDMで丁寧に相談する。
- イベント： 移住相談会や島体験ツアーに参加する。
- 訪問： 彼らが運営するカフェや宿を訪ねる。
島は紹介の力が大きいにゃ。信頼されると「この人なら」と話が進みやすいにゃ。
賃貸物件は希少？島での家探しの選択肢
島では賃貸が少ないことがあり、都会の感覚だと詰まりやすいです。 公営住宅・戸建て賃貸・購入も並行して検討しましょう。
島はアパート自体が少ないこともあるにゃ。戸建て賃貸や公営住宅も並行して探すと強いにゃ。
公営住宅（町営・村営住宅）という選択肢
民間賃貸が少ない島では、公営住宅が現実的な選択肢の一つになりやすいです。 家賃が安く、子育て世帯向けの広い物件もありますが、入居にはいくつかの条件や制限があります。
【POINT】公営住宅のメリット
- 家賃： 民間より安いことが多い（条件は募集要項で確認）。
- 住まい： 団地タイプなど、一定の管理があり住みやすい場合がある。
- 安心： 自治体・指定管理が窓口になり、手続きが明確。
【ALERT】入居のハードルと注意点
- 所得： 収入基準や世帯要件がある（自治体の募集要項で確認）。
- 連絡先： 連帯保証人の扱いは自治体で異なります。近年は要件を見直し、緊急連絡先の提出等で足りる運用もあります（募集要項で確認）。
- 団地： 生活ルールや自治会活動への協力を求められる場合がある。
民間の賃貸アパートがある島とない島
人口規模が小さい島ほど、集合住宅が少ない傾向があります。 戸建て賃貸や購入も視野に入れて動くと現実的です。
【MEMO】島の規模と住宅事情
- 人口数千人〜： 民間のアパートやマンションがある可能性あり。
- 人口数百人： 集合住宅は少ない傾向。教職員住宅などが中心の島もある。
- 選択肢： 小規模離島では「空き家の一戸建て」一択になる。
【CHECK】ステップ移住のススメ
- お試し： まず短期で相性確認。
- 賃貸： 1〜2年住んで判断。
- 購入： 定住の覚悟が固まってから。
いきなり買うのはハードル高めだにゃ。まず借りて、湿気や虫などの相性を見てからが安心だにゃ。
理想の物件を勝ち取るための交渉術と注意点
島の家探しは、条件だけでなく「誰が住むか」も重視されがちです。 信頼が伝わる話し方を意識しましょう。
お金だけで決まらないのが島だにゃ。「家を大事に使う人」だと伝わると強いにゃ。
家主が「貸したくない」本当の理由を知る
家主が迷うのは、金額よりも不安（仏壇・荷物・親戚の利用）が大きいことがあります。 不安を減らす提案ができると話が進みやすいです。
【POINT】家主が抱える3大不安
- 仏壇： 先祖の位牌や仏壇が残っており、他人を入れたくない。
- 荷物： 家財道具を片付ける体力や気力がない。
- 親戚： 盆や正月に親戚が集まる場所として残したい。
【CHECK】不安を解消する提案テクニック
- 仏壇： 「大切に扱う／触れない」など方針を先に伝える。
- 荷物： 「片付けや処分は私が手伝います」と申し出る。
- 維持： 「庭の草刈りや換気もしっかり行います」と伝える。
契約前のチェックリスト（水回り・シロアリ・ネット）
古い空き家は、水回りと通信を優先して確認しましょう。
【CHECK】必ず現地で見るべき項目
- トイレ： 水洗か汲み取りか（改修予定はあるか）。
- 給湯器： 故障していないか、お湯はちゃんと出るか。
- 床・柱： 歩くと床が沈まないか、シロアリ被害はないか。
【ALERT】見落としがちな重要インフラ
- ネット回線： 光回線が来ているか、工事は可能か。
- 携帯電波： 自分のキャリアの電波が室内まで入るか。
- 駐車場： 車を置くスペースは確保できるか。
口約束だけだと後で揉めやすいにゃ。修繕費や退去時の扱いは、簡単でも書面にしておくにゃ。
まとめ｜焦らず「信頼」を積み重ねるのが近道
今回は、離島特有の空き家バンク事情や、ネット検索で見つからない時の具体的な探し方について解説しました。
【POINT】家探しの最終結論
- 行動： 役場への電話と現地訪問で「本気度」を伝える。
- 人脈： お試し住宅や先輩移住者を頼り、口コミを集める。
- 選択： 公営住宅や賃貸を活用し、いきなり購入しない。
- 交渉： 家主の事情（仏壇・荷物）に配慮した提案をする。
理想の家と出会うためには、焦って条件だけで探すのではなく、まずは現地に足を運び、顔を合わせて信頼関係を築くことが最大の近道です。
あなたが島にとって「安心して迎えられる人」だと伝われば、ネットには決して出回らないとっておきの物件情報が、向こうからやってくるはずです。
急がば回れだにゃ。通って顔を覚えてもらうほど、未公開情報に近づけるにゃ。
