離島のガスはどうしてる?LPガス料金・都市ガスとの違い・災害対策ガイド

離島のガスとココロ船長
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目次

はじめに|離島に「都市ガス」は通っている?

港町とガスとココロ船長

「ガスなんてどこでも同じ」と思って移住すると、後から思わぬ出費や不便さに驚くかもしれません。

実は、多くの離島には都市ガスが通っておらず、プロパンガス(LPガス)が主流だからです(橋で繋がった島や一部の大きな島を除く)。

この記事では、離島移住や長期滞在を考えている方に向けて、ガスの種類・料金・災害リスク・契約時の注意点など、島暮らしのガス事情をまとめて解説します。

【POINT】離島ガスの基本

  • 種類: ほとんどの離島で「プロパンガス(LPガス)」が使われている。
  • 料金: 都市ガスより割高(1.5〜2倍)で、業者を選べないことが多い。
  • 特徴: 都市ガス機器は使えないが、災害に強く、停電時にもコンロなどが使える強みがある。

やあ、ココロ船長だにゃ!島の家の裏には、グレーのボンベが並んでいるのが普通の景色だにゃ。ガスのことも今のうちに知っておくにゃ!

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離島のガスは「プロパンガス(LPガス)」一択?

LPガスボンベとココロ船長

都会では地面の下のパイプを通って供給される「都市ガス」が一般的ですが、離島では事情が異なります。 なぜ離島はプロパンガスばかりなのでしょうか。

都市ガスは地下にパイプを張り巡らせないといけないから、人口が少ない島だと工事が大変なんだにゃ。

なぜ都市ガスがないのか?

都市ガスは大規模なインフラ工事が必要なため、人口が密集している都市部でしか採算が取れません。 一方、プロパンガスは「ボンベ」さえ運べればどこでも使えるため、山間部や離島に適しているのです。

【POINT】プロパンガスの特徴

  • 供給方法: ガス会社がトラックで各家庭を回り、ガスボンベを交換・設置する。
  • ニオイ: 本来は無臭だが、ガス漏れに気づくようにタマネギが腐ったようなニオイがつけてある。
  • 見分け方: 建物の裏や側面に、灰色のボンベが2本立っていればプロパンガス。

【MEMO】船が止まっても大丈夫?

  • 2本体制: ガスボンベは通常2本セットで設置され、1本目が空になると自動で2本目に切り替わる。
  • 備蓄量: 標準的な4人家族なら、ボンベ1本で約1ヶ月分が目安(2本体制なら1〜2ヶ月程度)。
  • 配送: 会社が残量を管理して交換に来るため、自分で注文する必要はない(一部地域を除く)。

【INFO】「簡易ガス」
団地等の「簡易ガス」も、原料は同じプロパンですが、ボンベではなく配管を通じて供給されます。

都市ガスとは違う?「重さ」と「安全装置」

プロパンガスを使う上で、絶対に知っておくべき都市ガスとの違いが「ガスの重さ」です。 万が一のガス漏れ時の対応が真逆になります。

【ALERT】ガス漏れ時の対応

  • 重さの違い: 日本で一般的な都市ガス(13A)は軽く「天井」にたまりますが、プロパンは重く「床」にたまります。
  • 警報器の位置: そのため、ガス漏れ警報器は足元(床から30cm以内)の低い位置に設置されています。
  • もしもの時: ガス臭い時は火気厳禁。スイッチには触らず、窓を開け、床近くの空気を外へ逃がす。

【POINT】マイコンメーターの安心機能

  • 震度5以上: 震度5相当以上の大きな揺れを感知すると自動で遮断する。
  • 長時間使用: お風呂の消し忘れなどで長時間ガスが流れると遮断する。
  • 復帰方法: 異常がないことを確認し、メーターの「復帰ボタン」を押せば再び使えるようになる。

台風時などは、インフラ全体への影響も考慮しておく必要があります。

▶関連記事:離島の電気はどうしてる?発電・料金・停電リスクを徹底解説

公式情報:経済産業省「ガスのことちょっと知りたい|ガスを安全に使用していただくために」

ガス漏れ警報器が下にあるのはそういう理由だったんだにゃ。臭いと思ったら、まず窓を開けて換気だにゃ!

離島のガス料金は高い?仕組みと節約術

ガス料金に悩むココロ船長

移住者が一番ショックを受けるのが「ガス料金の高さ」です。 特に、これまで都市ガスエリアに住んでいた方は、請求書を見て驚くかもしれません。

島のガス代は、正直言って「高い」にゃ…。お風呂の沸かしすぎには注意だにゃ!

なぜ高い?料金の内訳と目安

プロパンガスはもともと都市ガスより割高ですが、離島では「輸送コスト」「配送の手間」が上乗せされます。 料金は「基本料金(固定)」+「従量料金(使った分)」で計算されます。

【ALERT】高くなる理由

  • 基本料金: 配送等のコストがかかるため、使わなくても月2,000円前後(地域によっては3,000円台)の固定費がかかることがあります。
  • 単価設定: 島内にガス会社が少なく競争が起きにくいため、従量単価も高止まりしやすい。
  • 冬場: 水温が下がる冬はお湯を沸かすのに多くのガスを使うため、請求額が跳ね上がる。

【MEMO】料金の目安(月額)

  • 一人暮らし: 5,000円〜8,000円程度(都市ガスなら3,000円〜4,000円の感覚)。
  • 二人暮らし: 8,000円〜12,000円程度。
  • 冬場: 使い方によっては、単身でも1万円を超えることが珍しくありません。

公式情報:資源エネルギー庁「LPガス料金に影響?訴訟になるリスクも?知っておきたい、『LPガス』の商慣行」

冬の光熱費はどうする?「ガス・灯油・電気」の使い分け

都市ガスエリアでは「ガスファンヒーター」が人気ですが、離島で暖房までガスに頼ると大変なことになります。 賢い島民は、エネルギーを使い分けています。

【CHECK】冬の光熱費バランス

  • 暖房: コスパの良い「エアコン」や、島でも入手しやすい「灯油ストーブ」を主力にする。
  • 給湯: お風呂やシャワーだけガスを使う(ここが一番ガスを食うので節水・保温を意識する)。
  • 調理: ガスコンロを使用(煮込み料理などは圧力鍋や保温調理器を活用して時短する)。

【MEMO】灯油の入手方法

  • 購入場所: 島のガソリンスタンドで購入可能(配達してくれる店も多い)。
  • 容器: 赤いポリタンクは、島のホームセンターや商店で手に入る。
  • 注意点: 台風前はガソリンスタンドが混雑したり休業したりするため、早めに満タンにしておく。

【POINT】日常の節約テクニック

  • お風呂: 追い焚きはガスを大量に使うため、できるだけ家族が続けて入るか、保温シートを使う。
  • 調理: 麺や野菜の下ごしらえに電子レンジを使い、コンロの使用時間を減らす。
  • 設定温度: 給湯器の温度を必要以上に上げない(夏は38度、冬は40度くらいが目安)。

光熱費全体でバランスを取ることも大切です。水道料金の記事も合わせてチェックしてみてください。

▶関連記事:離島の水道はどうしてる?水源・水不足・料金・物件選びを徹底解説

冬はこたつと灯油ストーブが島の定番だにゃ。ガスはお風呂と料理に集中させるのが賢いやり方だにゃ。

台風でガスが止まる?災害時のメリットとリスク

台風下でもガスが使える家とココロ船長

「料金が高い」というデメリットがあるプロパンガスですが、実は「災害にめちゃくちゃ強い」という大きなメリットがあります。 台風銀座と呼ばれる離島において、この強みは非常に重要です。

停電しても、ガスコンロが使えればお湯が沸かせるにゃ。これは心強いにゃ〜。

プロパンガスは「災害に強い」エネルギー

プロパンガスは各家庭にボンベがある「分散型エネルギー」です。 電線や水道管のように「一箇所が切れたら地域全体がストップする」ということがありません。

【POINT】災害時のメリット

  • 独立性: 自分の家の配管が無事なら、島全体が停電していてもガスは使える。
  • 復旧の速さ: 個別に点検・交換ができるため、都市ガスや電気より復旧が早い。
  • 生活維持: 停電時でもコンロでお湯が沸かせれば、食事や体拭きができ、避難生活の質が大きく上がる。

【MEMO】カセットコンロも備蓄を

  • 点検: 錆びていないか、使用期限(約7年)が切れていないか定期的にチェックする。
  • 重要性: 建物の倒壊などでプロパンガス設備自体が使えなくなった場合の「予備の火」として必須。
  • 備蓄量: カセットボンベ(CB缶)は、1人1週間あたり6〜9本程度を目安にストックしておく。

公式情報:日本LPガス協会「LPガスの特長:災害に強い」

台風時の注意点と「法定点検」

災害に強いとはいえ、強風が吹き荒れる離島では特有の注意点があります。 また、安全を守るための定期的な点検も義務付けられています。

【ALERT】台風接近時のチェック

  • ボンベの固定: 台風等での転倒防止のため、チェーンで壁に固定されているか確認する。
  • 飛来物: ボンベやガスメーターに物が飛んできて当たらないよう、周りを片付けておく。
  • 元栓: 避難などで家を空ける場合は、念のためガスの元栓を閉めておく。

【CHECK】4年に1度の「法定点検」

  • 義務 LPガス販売事業者には、4年に1回以上の頻度でガス漏れ等の保安点検が義務付けられています。
  • 費用: 基本的に点検費用は無料です(修理が必要な場合は実費がかかることもあります)。
  • 対応: ガス会社から点検のお知らせが来たら、必ず立ち会うようにしましょう。

【GOOD】プロが見守る安心感
点検ではガス漏れやホースの劣化もプロがチェックしてくれます。不安な点はその場で相談しましょう。

台風の時は、外にあるボンベが飛ばされないか心配になるけど、ちゃんとチェーンで繋がれているか見ておくと安心だにゃ。

移住前に確認!物件選びと契約手続き

物件選びとココロ船長

最後に、これから離島で部屋を探す人が、契約前に必ず確認すべきポイントを紹介します。 ここで失敗すると、数万円の無駄な出費が発生してしまいます。

ここが一番大事なテストに出るポイントだにゃ!持っていく荷物の仕分けにも関わるから要チェックだにゃ。

手持ちのコンロは使える?「ガス種」と供給方式

引越しの際、今使っているガスコンロを持っていこうと考えていませんか? もし今の家が「都市ガス」なら、その機器は離島では使えません。

【ALERT】ガス機器の互換性

  • 都市ガス用(12A・13A): LPガス地域では使用不可。不完全燃焼を起こし大変危険です。
  • プロパンガス用(LPG): こちらの機器ならそのまま使えます。
  • 見分け方: 機器の側面のシールに「LPG」と書いてあればOK。「12A」「13A」なら処分しましょう。

【CHECK】物件タイプによる違い

  • 戸建て(ボンベ供給): 家の裏にボンベが2本置いてあるタイプ。配送員が敷地に入って交換します。
  • 集合住宅(バルク供給): 管理会社等が一括契約しており、入居者が会社を選べないことがほとんど。

引っ越し当日の「開栓立ち会い」と「保証金」

移住当日にガスが使えない!とならないよう、段取りを確認しておきましょう。 特に船便での引越しは時間が読めないので、余裕を持ったスケジュールが必要です。

【CHECK】手続きの重要ポイント

  • 予約: 開栓は「立会い」が必須。船の到着日に合わせ、数日前までに予約を。
  • 保証金: 賃貸の場合、契約時に1〜2万円の現金預かりが必要な場合がある(退去時に返金)。
  • 印鑑: 契約書に認印が必要になることが多いので、手荷物に入れておきましょう。

【MEMO】当日の注意点

  • 時間: 船の遅延も考慮し、到着ギリギリではなく余裕を持った時間を指定する。
  • 現金: 島にはATMが少ない場所もあるため、保証金用の現金は事前に用意しておく。
  • 連絡先: 万が一遅れる場合に備えて、ガス会社の電話番号を控えておく。

【GOOD】オール電化の選択肢
停電が多い島では、オール電化より「ガス併用」の方がリスク分散になり安心です。

引っ越し当日はバタバタするけど、お風呂に入れないと疲れが取れないにゃ。ガスの予約だけは忘れないようににゃ!

まとめ|料金は高いが災害に強い!離島のガス事情

島の夜景とガスとココロ船長

今回は、離島ならではのガス事情や料金、災害時のメリットについて解説しました。

【POINT】記事のまとめ

  • 種類: 離島は「プロパンガス(LPガス)」が基本。都市ガス機器は使えない。
  • 料金: 本土より割高になりがち。冬場は灯油ストーブなどと併用して節約する。
  • 災害: 災害に強く、停電時でもコンロでお湯を沸かせるなど心強い存在。
  • 注意: 移住当日の開栓立ち会いと、保証金の準備を忘れずに。

高いガス代も、安心安全な島暮らしのための「必要経費」。 仕組みを正しく理解して、快適な島ライフをスタートさせてください。

ガスは火力が強くて料理が美味しくなるにゃ!チャーハンもパラパラだにゃ。安全に使って、楽しい島ご飯を作るにゃ〜!

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