はじめに|「潮風」と「暴風」から生活を守る覚悟

憧れの島暮らしを始めた矢先、たった3ヶ月で自転車が錆びて動かなくなる。これは離島では日常茶飯事です。
離島の家は潮風と台風で劣化が早く、「壊れてから直す」では修繕費と生活負担が膨らむばかりです。 一方で、正しい知識で「先回りのメンテ」を習慣化すれば、被害と出費は最小限に抑えられます。
この記事では、離島生活で避けては通れない「台風・塩害・湿気」から資産を守る具体策を解説します。
【POINT】台風・塩害対策の要点
- 前提:離島の家と車は、本土よりも圧倒的に早く劣化する
- 台風:窓を守ることが最優先。「家を要塞化」して備える
- 塩害:こまめな「水洗い」が、最も効果的で安上がりな対策

やあ、みんな!ココロ船長だにゃ。島で「なんとかなる」は通用しないにゃ。自分の城は自分で守るんだにゃ!
【診断】あなたの家はどのタイプ?対策の優先順位


一口に「離島の家」と言っても、立地や契約形態によって取るべき対策は変わります。 まずは自分の状況を整理し、優先順位を決めましょう。



賃貸なのに自腹で高い給湯器をつける必要はないにゃ。自分の立ち位置を知ることが、無駄な出費を減らす第一歩だにゃ!
持ち家か賃貸か(責任範囲の違い)
自分が所有者か、借りているだけかで、メンテナンスの責任範囲が異なります。 賃貸の場合は「大家さんの許可」が必要なため、勝手な工事はNGです。
【CHECK】賃貸の注意点
- 所有権:エアコンや給湯器は「大家の持ち物」なので勝手に交換しない
- 清掃:日常清掃を怠ると、善管注意義務に反すると判断される場合がある(汚損拡大を防ぐ)
- 連絡:故障時は、自分で業者を呼ばず必ず管理会社へ連絡する
【POINT】持ち家の心構え
- 投資:初期費用がかかっても「耐重塩害仕様」の設備を選ぶ
- 防衛:車の「アンダーコート」など、防錆対策にお金をかける
- 節約:長持ちさせる対策こそが、長期的な節約になる
海からの距離と車の保管環境
海岸に近いほど塩害は強くなります。 距離の目安はメーカーの「耐塩害/耐重塩害」の据付条件(例:海から約300m以内/300m超〜1km以内等)を基準に、自分の立地を当てはめて判断しましょう。
【ALERT】海からの距離と塩害リスク
- 重塩害:海から300m以内など、潮風が直接当たる場所
- 塩害:海から1km以内など、島全体が該当する場合も多い
- 保管:海沿いでは、自転車やバイクは完全室内保管が必須
【POINT】見えない塩害に注意
- 風向:海からの風が強い日は、数キロ内陸でも塩分が付着する
- 地形:山や丘がない平坦な島は、島全体が塩害エリアになりやすい
- 対策:距離に関わらず「台風の後は洗う」のが基本
築年数と構造(古民家か新築か)
建物の構造によって、「湿気」や「災害」に対する強弱が異なります。 自分の家の「弱点」を知っておくことが重要です。
【POINT】構造別の特徴
- 古民家(木造):隙間風が多く湿気やすい。「シロアリ・雨漏り」に弱い
- RC造:台風に比較的強い傾向があるが、窓・開口部や設備は別。気密性が高く「カビ・結露」に注意
- プレハブ:断熱性が低く、台風時の飛来物で壁が貫通するリスクがある
【CHECK】弱点の補強
- 木造:床下換気扇や防腐剤で、湿気とシロアリを防ぐ
- RC造:24時間換気や除湿機で、室内の空気を動かし続ける
- 共通:台風時は「窓」が一番の弱点になるため、雨戸などで守る



自分の家の「弱点」を知っておくのが、賢い守り方だにゃ。海の近くなのか、山側なのか。敵を知れば怖くないにゃ!
【台風対策】暴風と停電から命を守る「要塞化」手順


離島の台風は、本土より影響が長引くことがあり、暴風雨に備える前提が重要です。 家を「要塞」にして、暴風が去るのをじっとやり過ごす準備が必要です。



窓ガラスが割れたら、そこから風が入って屋根が吹き飛ぶにゃ。「窓を守る」ことが、家全体を守ることにつながるんだにゃ!
窓の防御(雨戸・板・フィルム)
台風対策の最優先事項は「窓を割らないこと」です。 窓ガラスが割れると、室内に風が吹き込み、内圧の変化で屋根の被害につながる場合があります。
【CHECK】窓の守り方
- 雨戸・シャッター:最強の防御。全て閉めて必ずロックする
- コンパネ(板):雨戸がない窓は、事前に板を打ち付けて塞ぐ
- 点検:雨戸・シャッターは「ロック」と「ガタつき」を事前確認(必要なら戸当たり等で補助)
【ALERT】養生テープの効果
- 効果:テープでガラス強度は上がらない(あくまで飛散防止のみ)
- 基本:雨戸や板で「窓を塞ぐ」のが最優先。テープは補助
屋外・屋根の点検(飛来物防止・排水溝)
「自分の家のモノが凶器になる」のを防ぐため、屋外の片付けを徹底します。 近隣の窓を割ったり、車を傷つけたりしないためのマナーでもあります。
【CHECK】屋外の片付けリスト
- 撤去:物干し竿、植木鉢、ゴミ箱、自転車は室内か倉庫へ入れる
- 固定:どうしても入らない大型の物は、ロープで頑丈に縛る
- 掃除:側溝や排水マスを掃除し、大雨がスムーズに流れるようにする
【POINT】屋根と雨樋
- 瓦:ズレや割れがないか、遠目からチェックする(登らない)
- 雨樋:落ち葉が詰まっていると雨水が溢れるため、取り除く
- アンテナ:錆びてグラグラしていないか確認する
避難の判断基準(いつ家を諦めるか)
頑丈な家でも、立地によっては留まることが危険な場合があります。 「家を捨てる(一時避難する)」判断は、風が強まる前の明るいうちに行います。 避難は気象情報よりも、自治体の避難情報(高齢者等避難・避難指示など)を最優先に判断します。
【ALERT】避難すべきケース
- 高潮:海岸沿いや低地で、高潮による浸水リスクがある
- 土砂:裏山が崖崩れしそうな「土砂災害警戒区域」に住んでいる
- 恐怖:古い家でミシミシ音がすごく、恐怖で精神的に耐えられない
【CHECK】避難のタイミング
- 時間:暴風域に入る前、明るいうちに移動を完了する
- 場所:頑丈な公民館や、安全な場所にある親戚・友人の家
- 持参:水、食料、ラジオ、懐中電灯、スマホ充電器



「窓」さえ守りきれば、あとはなんとかなるにゃ。ここが防衛ラインの最前線だにゃ!庭の片付けは、近所へのマナーでもあるにゃ。
【停電・断水】インフラ停止時の「生活オペレーション」


離島の台風において、停電と断水は「起きるもの」として備えます。 復旧には数日以上かかる場合もあるため、自立した生活ができる準備が必要です。



電気が消えると、冷蔵庫の中身も全滅するにゃ。最後の晩餐みたいに食べ尽くすのもいいけど、賢く保存する方法を知っておくにゃ!
水とトイレの確保
電気と水が止まった時、一番困るのは「トイレ」です。 断水しても流せるように、水の確保が最優先です。
【CHECK】水の備蓄
- 生活用水:台風接近前に、浴槽に満タンの水を貯めておく
- 飲料水:目安は「1人1日3L×3日分」。可能なら1週間分を意識して上積みする
- 使用法:浴槽の水は、バケツでトイレに流す用として使う
【POINT】トイレの裏ワザ
- 簡易トイレ:断水が長引くと流せない期間が続き衛生管理が難しくなるため、凝固剤入りも用意する
- ゴミ袋:便器にゴミ袋を二重に被せ、新聞紙をちぎって入れる
- 衛生:流せない期間の臭い対策として、消臭袋も用意する
冷蔵庫と食材の守り方
停電すると冷蔵庫はただの「保冷箱」になります。 食材を無駄にしないための工夫が必要です。
【CHECK】食材を守るコツ
- 開閉:ドアを極力開けない(冷気は数時間保たれる)
- 保冷剤:凍らせたペットボトルを隙間に詰め、保冷剤代わりにする
- 優先:傷みやすい肉や魚から先に調理して食べる
【POINT】常温保存食の準備
- 熱源:カセットコンロとボンベ(多めに)を用意する
- 食材:レトルト、缶詰、カップ麺など、常温で保存できるもの
- 調理:お湯さえあれば温かい食事がとれ、精神的にも落ち着く
情報と通信の確保
停電するとWi-Fiが止まります。 基地局や回線の状況次第で、スマホが繋がりにくくなる場合があります。孤立しないよう、情報の入手手段を多重化しておきます。
【CHECK】電源と情報の確保
- 充電:モバイルバッテリーは家族全員分フル充電しておく
- 大容量:ポータブル電源があれば、扇風機が使えて熱中症を防げる
- ラジオ:電池式ラジオは、ネットが使えない時の命綱になる
【MEMO】災害時の情報収集先
- 気象庁(キキクル):土砂・浸水・洪水の危険度分布を地図で確認
- 自治体HP・無線:避難所の開設状況、給水情報
- 電力会社SNS:停電の規模と復旧見込み



電気がなくても生活できるのが、本当の「サバイバル力」だにゃ。停電した夜の星空は、最高に綺麗だにゃ。
【塩害対策】「鉄は錆びる」前提で守る|車・エアコン・設備


「鉄は錆びやすい」のが離島の現実です。 放置すると数年で深刻な腐食に至る例もありますが、手入れ次第で寿命は大幅に延ばせます。



「ステンレスだから大丈夫」は大間違いだにゃ。「真水で洗う」のが、一番安くて確実なメンテだにゃ。
機器選びと設置場所
これから設備を導入する場合、最初から「サビにくい」ものを選ぶのが正解です。 設置場所の工夫一つで、寿命が変わります。
【CHECK】設備選びのポイント
- 仕様:室外機や給湯器は「耐重塩害仕様」を選ぶ
- 素材:屋外の金物やビスは、樹脂製やドブ漬けメッキを検討する
- 場所:海からの風が直撃しない、建物の陰に設置する
【ALERT】ステンレスの過信
- もらい錆:空気中の鉄分が付着して、ステンレス自体も錆びる
- 種類:安価なステンレス(SUS430など)は磁石につき、錆びやすい
- 対策:ステンレスでも定期的に真水で洗い流す必要がある
車の防錆とメンテナンス
離島の中古車市場では「島内使用歴なし」が高値で取引されるほど、車の傷みは早いです。 愛車を守るには、徹底的な防錆が必要です。
【CHECK】車の守り方
- アンダーコート:納車時に、下回り(シャーシ)を防錆塗料で固める
- 洗浄:週1回〜月1回は洗車し、特に下回りを入念に洗う
- 乾燥:洗車後は軽く走行し、ブレーキ周りの水分を飛ばして固着を防ぐ
【POINT】サビやすい箇所
- 下回り:マフラー、足回り、フレームの溶接部分
- ボディ:飛び石による塗装剥がれ、ドアの下端、フェンダーの裏
- エンジン:ボンネットの隙間から入った潮風で、補機類が錆びる
「家を洗う」正しい手順
台風の後や、風が強い日の翌日は、家全体にホースで真水をかけて塩を落とします。 これが最も効果的でコストのかからない対策です。 屋外コンセントや配線周りは特に避け、少しでも不安があれば無理せず業者に相談してください。
【CHECK】家洗いの手順
- 上から:屋根(届く範囲)→壁→窓→基礎の順に洗い流す
- 細部:サッシのレール、網戸の網目、室外機の裏側も流す
- 注意:コンセントや給湯器の排気口に、直接水を強くかけない
【MEMO】塩害のメカニズム
- 付着:潮風に乗って塩分が建物に付着する
- 吸湿:塩分が湿気を吸い、常に濡れた状態を作り出す
- 腐食:金属が酸化し、塗装が浮き、コンクリートが劣化する



サビは小さいうちに見つけて削り取るのが、長生きの秘訣だにゃ。見えない「車の下回り」こそ、一番大事な場所だにゃ!
【湿気対策】カビ・シロアリ・結露を防ぐ


高温多湿な離島において、閉め切った古民家は巨大なカビの培養器です。 湿気対策は、建物の寿命だけでなく、喘息やアレルギーなどの健康被害を防ぐためにも重要です。



畳にキノコが生えるなんて怪談も、島ではよく聞くにゃ。家は風を通さないと死んじゃう生き物なんだにゃ。
毎日の換気と除湿機活用
湿気との戦いは、日々の積み重ねです。 「晴れは換気、雨は除湿」をルーティンにします。
【CHECK】換気のルール
- 晴天:全ての窓と押し入れを開け放ち、風を通す
- 雨天:窓を閉め切り、エアコンのドライか除湿機を稼働させる
- 家具:壁から5cm離して設置し、裏側に空気が通るようにする
【POINT】除湿機の選び方
- 方式:気温が高い夏場に強い「コンプレッサー式」がおすすめ
- 能力:部屋の広さより「大きめ」の除湿能力を選ぶと早く乾く
- 排水:タンク容量が大きいか、ホースで連続排水できると便利
床下環境とシロアリ予防
床下の湿気は、古民家最大のリスクであるシロアリを呼び寄せます。 見えない場所だからこそ、定期的なチェックが必要です。
【CHECK】シロアリ対策
- 発見:羽アリを見かけたり、床がフカフカしたら即点検
- 環境:家の周りの雑草を刈り、床下通気口を塞がない
- 改善:床下調湿剤(炭など)や、床下換気扇の導入を検討する
【ALERT】カビが生えやすい場所
- 北側:日が当たらない北側の部屋や押し入れ
- 収納:革製品(バッグ・靴)は特にカビやすいので注意
- 寝具:万年床はNG。すのこを敷いて通気を確保する



人間が快適なら、家も快適だにゃ。風通しの悪い家は、運気も下がっちゃうにゃ〜。除湿機の水が溜まるスピードを見たら、きっと驚くにゃ!
【お金と契約】壊れた後の「修繕費」と「保険」の備え


どんなに対策しても、自然の力で壊れるときは壊れます。 その時に慌てないよう、金銭的な備えと保険の確認をしておきます。



保険に入ってないと、屋根と一緒に財布も吹き飛ぶにゃ。契約書は読む、写真は撮る!これが鉄則だにゃ。
火災保険と風災補償
台風でも、風による損害は「風災」、浸水は「水災」として、補償の有無や支払条件(免責・一定額以上等)が契約で変わります。 地震・噴火・津波は火災保険の対象外で、地震保険の範囲です。
【CHECK】保険の確認事項
- 補償:「風災(台風)」や「水災(洪水)」が含まれているか
- 免責:修理費のうち、自己負担額(免責金額)はいくらか
- 証拠:被害箇所は片付ける前に、必ず写真(寄り・引き)を撮る
【POINT】写真撮影のコツ
- 全体:家全体のどの部分が壊れたか分かる写真
- 詳細:破損箇所のアップと、損害の程度が分かる写真
- 日付:いつ撮影したかが分かるようにしておく(データに残る)
賃貸の修繕ルールとメンテナンス費用
賃貸物件でも、借主の負担になるケースがあります。 また、日々のメンテナンス費用も予算化しておく必要があります。
【CHECK】賃貸トラブル防止
- 特約:契約書に「小修繕は借主負担」などの特約がないか見る
- 報告:勝手に修理せず、まずは管理会社・大家に連絡する
- 過失:窓開けっ放しで雨が入った等の被害は、自己負担になる
【MEMO】年間メンテナンス予算
- 初期:アンダーコート、除湿機、防災グッズ(数万円〜)
- 維持:洗車代、防錆剤、フィルター、電池(年1〜2万円)
- 積立:家電の買い替えや、突発的な修繕費(年数万円〜)



お金の備えがあれば、万が一の時も心の余裕が生まれるにゃ。「備えあれば憂いなし」は、お金のことでもあるんだにゃ。
まとめ|「壊れてから直す」のではなく「壊れないように守る」


今回は、離島の家を長持ちさせるための「台風・塩害・湿気」対策について解説しました。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、これらは島暮らしの「ルーティン(日常)」です。
【POINT】対策の結論
- 洗う:台風後や風の強い翌日は、家と車を真水で洗う
- 守る:窓は雨戸で守り、車はアンダーコートで守る
- 備える:停電・断水を前提に、水と食料を備蓄する
特に、お金をかけずに寿命を延ばす秘訣は、「こまめに家全体を水洗いすること」です。
たったこれだけで、塗装やサッシの持ちが劇的に変わります。
自然を正しく恐れ、正しく守る。 それが、離島で暮らす基本です。



メンテを楽しめたら、もう立派な島民だにゃ。家を守ることは、自分と家族の命を守ることだにゃ!








