はじめに|あのノスタルジックな「灯台守の歌」

「灯台守の歌」と聞くと、多くの人が「♪おいら岬の~」という有名なフレーズを想像するかもしれません。
しかし、それは1957年の大ヒット映画『喜びも悲しみも幾歳月』の主題歌です。
実は、それとは別に、戦後の教科書に掲載された「♪こおれる月かげ~」という歌詞の、もう一つの唱歌「灯台守」が存在することをご存知でしょうか。
この記事では、多くの人が混同しがちな、この文部省唱歌「灯台守」(1947年版)について、その歴史、作者、そして歌詞に込められた意味を、船長が徹底的に解説していきます。

やあ、みんな!ココロ船長だにゃ!今回は、教科書にも載っていた「灯台守の歌」の秘密に迫るにゃ。この歌が持つ歴史と歌詞の意味を知れば、灯台守のロマンがもっと深くわかるはずだにゃ!
唱歌「灯台守」とは?(歌の基本情報)


まず、この「灯台守の歌」がどのような歌なのか、その基本情報を解説します。
この曲は、1947年(昭和22年)に文部省発行の教科書(『五年生の音楽』)に掲載された、学校唱歌です。



そうだニャ。「♪おいら岬の~」の映画主題歌(1957年)とは別に、この「唱歌(1947年)」バージョンが学校で教えられていたんだにゃ。
1. 歌詞に込められた「灯台守」の孤独と誇り
この唱歌「灯台守」の歌詞は、映画主題歌とは異なり、より厳かで詩的な表現が使われています。
1947年の教科書に掲載された歌詞は、灯台守の「孤独」と「誇り」を、情景描写豊かに描いています。
- 1番は「静」の情景
- 凍えるような月夜や、真冬の荒波が寄せる小島といった情景が描かれ、灯台守が置かれた極寒の「孤独」な環境を伝えています。
- これは、僻地(へきち)や離島での勤務が多かった灯台守の「孤立」した生活環境を的確に表しています。
- 2番は「動」の情景
- 激しい雨風や山のような荒波が猛り狂う夜でも、灯台を守る人の「尊い誠意」が海を照らしていると歌い上げ、その「強い使命感」と「誇り」を表現しています。
- これは、嵐の夜も光を守る「責任感」や、霧笛の騒音といった「過酷」な任務(役割)の中で、船路を照らすという灯台守の強い使命感を描いています。
※ 歌詞(全文)はこちら → 唱歌「灯台守」
2. 「灯台守の歌」の作者(作詞・作曲)
この唱歌「灯台守」の作詞を手掛けたのは、勝 承夫(かつ よしお)です。
彼は昭和時代に活躍した詩人・児童文学者で、「こぎつね」や「歌の町」など、多くの有名な童謡・唱歌の作詞を手掛けた人物です。
一方で、作曲者は「作曲者不詳(外国曲)」とされています。
これは、この歌のメロディが日本オリジナルではなく、次の「歴史と原曲」のセクションで詳しく解説する、外国の楽曲(賛美歌)から採られたためです。



作曲は「不詳(外国曲)」というのがポイントだニャ。作詞は「勝 承夫」さん。この事実は、しっかり覚えるんだにゃ!
「灯台守の歌」の歴史と原曲


この唱歌は、戦後の日本でどのようにして生まれたのでしょうか。
ここでは、日本の教科書に掲載された経緯と、そのノスタルジックなメロディのルーツ(原曲)について詳しく解説します。



この懐かしいメロディは、どこから来たのかにゃ?その歴史を紐解いていくにゃ。
1. 歌が生まれた経緯(1947年・戦後の復興期)
この唱歌「灯台守」は、1947年(昭和22年)に、文部省が発行した音楽の教科書『五年生の音楽』に(作詞:勝承夫、作曲:不詳として)掲載されました。
この時期は、戦後の復興期にあたります。
海の安全(航路)を確保することは、日本の復興にとって非常に重要な課題であり、「灯台守」はまだ全国の灯台に常駐して光を守る、必要不可欠な存在でした。
(※1957年の映画『喜びも悲しみも幾歳月』よりも10年も早く、)この歌は、灯台守の仕事が持つ「尊い使命感」や「誇り」を、戦後の新しい教科書を通じて子供たちに伝える役割も担っていたのです。
2. 「灯台守の歌」の原曲(The Golden Rule)
この曲の「作曲者不詳(外国曲)」とされるメロディのルーツについては、様々な説があります。
かつては「イギリス民謡」という説も流布していましたが、典拠は不明です。
現在、研究者によって特定されている最も有力な説は、1881年にニューヨークで刊行された歌集『Franklin Square Song Collection No.1』に収録された、米国の「The Golden Rule(黄金律)」という曲(作者:I. J. Zimmerman)である、というものです。
「灯台守の歌」も、そのノスタルジックなメロディのルーツをたどると、海を越えたアメリカの楽曲に行き着く可能性が高いのです。



原曲がアメリカの「The Golden Rule」だったという説が有力なんだにゃ!海を越えてきたメロディが、日本の「灯台守」の歌として生まれ変わったんだにゃ。
まとめ|「灯台守の歌」が伝えるロマン


今回は、唱歌「灯台守の歌」(1947年版)について、その歌詞の意味、作者、そして歴史(原曲)を解説しました。
記事のポイントを最後におさらいします。
- 唱歌「灯台守」は、1947年に教科書に掲載された曲で、歌い出しは「♪こおれる月かげ~」です。
- 作詞は勝 承夫、作曲は不詳(外国曲)です。
- 原曲はイギリス民謡説もありますが、現在は米国の「The Golden Rule」説(I. J. Zimmerman作)が有力です。
- 「♪おいら岬の~」という歌詞で知られる歌は、1957年の映画『喜びも悲しみも幾歳月』の主題歌(作詞作曲:木下忠司)であり、この唱歌とは別の曲です。
この唱歌「灯台守」は、2006年に最後の有人灯台が無人化された後も、かつて日本の海の安全を支えた「光の番人」たちの物語を、そのノスタルジックなメロディと共に現代に伝え続けています。



どうだにゃ?「灯台守の歌」の秘密、わかったかにゃ?「唱歌(♪こおれる月かげ)」と「映画主題歌(♪おいら岬の)」、2つの名曲が灯台守のロマンを支えてるんだにゃ!











