はじめに|世界が認めた「日本の灯台」を知っていますか?

日本には、現在約3,000基の灯台が存在します。
その中で、歴史的・文化的な価値が極めて高いとして、国際的に認定された「世界灯台100選」という名誉あるリストがあることをご存じでしょうか。
「世界の100選」という狭き門の中に、実は日本から5基の灯台が選出されています。
これらは単なる海の道しるべではなく、人類の航海史に残すべき「文化遺産」として認められた特別な灯台です。
この記事では、世界に誇る日本の「世界灯台100選」5基の正しいラインナップと、よく混同されがちな「Aランク保存灯台」や「重要文化財」との違いについて、分かりやすく解説します。
歴史を知れば、灯台巡りの旅がもっと奥深いものになりますよ。

やあ、ココロ船長だにゃ!世界から選ばれた5つが日本にあるなんて、すごいことだにゃ。ここで正しい情報をバッチリ覚えるにゃ!
「世界灯台100選」とは?


「世界灯台100選」は、1998年に国際航路標識協会(IALA)が提唱した、「歴史的に特に重要な灯台」の世界的なリストです。
単なるランキングではなく、人類の文化遺産として保存すべき価値が認められた、まさに「灯台の殿堂入り」と言える称号です。



世界中から選ばれたエリート灯台たちだにゃ。どんな基準で選ばれたのか、詳しく見ていくにゃ!
1. 提唱した「IALA」は灯台の国際的権威
このリストを作成したIALA(アイアラ)は、フランスに本部を置く非政府機関です。
世界の航路標識(灯台やブイなど)の規格統一や技術向上を目的としており、いわば「海の交通安全の国際的リーダー」と言える組織です。
そんな権威ある機関が、「GPSの普及で役割を終えつつある灯台を、貴重な文化財として保存しよう」と呼びかけたのが始まりです。
2. 選定の基準は「歴史」と「建築」
選ばれた灯台は、単に美しいだけでなく、主に以下の基準で厳格に評価されています。
- 歴史的価値:
- その国の灯台建設や航海史において、重要な役割を果たしたか。
- 建築的価値:
- 建設当時の技術、デザイン、構造が優れているか。
つまり、世界の航海史を語る上で欠かせない「レジェンド級の灯台」だけが選ばれているのです。
3. 世界遺産「ヘラクレスの塔」などと肩を並べる
このリストには、日本以外にも世界中の名灯台が名を連ねています。
例えば、スペインにある世界遺産「ヘラクレスの塔」(現存する世界最古の灯台)や、フランスの「コルドゥアン灯台」(海のベルサイユ宮殿とも呼ばれる)など、そうそうたる顔ぶれです。
日本の5基は、こうした世界最高峰の灯台たちと肩を並べる存在として認められているのです。



世界遺産の灯台と同じリストに入ってるなんて、日本の灯台も鼻が高いにゃ!これはもう、国宝級の扱いだにゃ。
【一覧】日本から選ばれた「世界灯台100選」の5基


それでは、IALA(国際航路標識協会)のリストに正式に登録されている、日本の誇るべき5基の灯台をご紹介します。
世界に認められたそのラインナップは、以下の通りです。



ネットでは誤情報もあるけど、これが正解の5つだにゃ。日本の「レジェンド灯台」を見ていくにゃ!
1. 姫埼灯台(新潟県・佐渡島)
一つ目は、日本海に浮かぶ佐渡島に立つ「姫埼灯台(ひめさき)」です。
明治28年(1895年)点灯。
現存する日本最古の鉄造灯台として知られ、六角形の白い灯塔が特徴的です。 鉄造灯台の歴史を今に伝える貴重な文化財として、世界的に評価されています。
2. 犬吠埼灯台(千葉県)
二つ目は、関東最東端に立つ「犬吠埼灯台(いぬぼうさき)」です。
明治7年(1874年)に完成したこの灯台は、国産レンガを初めて使用して造られた、歴史的建造物です。
「白亜の塔」としての美しさはもちろん、国の重要文化財にも指定されており、日本の近代化を象徴する存在です。
3. 神子元島灯台(静岡県)
三つ目は、伊豆半島の沖合にある無人島、「神子元島灯台(みこもとしま)」です。
明治3年11月(新暦1871年)点灯。
なんと、建設当時の姿を完全に留めている現役最古の石造灯台です。
黒船来航による開国条約(江戸条約)に基づいて建設された8つの灯台の一つであり、その歴史的価値から国の史跡にも指定されています。
4. 美保関灯台(島根県)
四つ目は、島根半島の東端に位置する「美保関灯台(みほのせき)」です。
明治31年(1898年)点灯。
山陰地方最古の石造灯台であり、石造りのどっしりとした風格と、併設された旧官舎(現在はビュッフェ)の美しさが魅力です。 2022年には国の重要文化財にも指定されました。
5. 出雲日御碕灯台(島根県)
五つ目は、島根半島の西端にそびえる「出雲日御碕灯台(いずもひのみさき)」です。
明治36年(1903年)完成。
高さ約44メートル(構造物の高さ43.65メートル)という、日本一の高さを誇る石造灯台です。
白一色の美しいスラリとした巨塔は、圧倒的な存在感を放ち、もちろん国の重要文化財にも指定されています。



島根に2つもあるなんてすごい!渋い神子元島や姫埼も、歴史の重みがあって最高だにゃ。
よく聞く「Aランク保存灯台」や「重要文化財」との違い


灯台の価値を示す言葉として、「世界灯台100選」以外にも「Aランク保存灯台」や「重要文化財」という言葉を耳にします。
これらは似ているようで、実は認定の基準や「誰が認めたか」という点が異なります。



名前が似てて、ごちゃごちゃになりやすいんだにゃ。「ランクA」とか「重文」とか、何がどう違うのかスッキリ整理するにゃ!
「Aランク保存灯台」とは?
これは海上保安庁の評価に基づき、公益社団法人燈光会が「日本の歴史的灯台」として紹介している独自の保存基準です。
明治期に建設された灯台の中で、当時の姿をよく留め、歴史的・文化的価値が特に高いものを「Aランク」として保存・活用しています。
全国に23基しかありません。
「世界灯台100選」の5基と、「Aランク保存灯台」は必ずしもイコールではありません。
例えば、高知県の室戸岬灯台は、「Aランク保存灯台」であり日本一のレンズを持つ凄い灯台ですが、「世界灯台100選」には含まれていません。
また、神奈川県の観音埼灯台(日本初の洋式灯台)も歴史的に重要ですが、現在の建物は大正時代に再建された3代目であるため、「Aランク」や「世界100選」には入っていません。
「重要文化財」とは?
これは、文化庁(国)が文化財保護法に基づいて指定するものです。
「国宝」に次ぐ重要な有形文化財を指します。
近年、文化庁も「灯台の保存と活用」を積極的に推進しており、その文化的価値が見直された結果、犬吠埼、美保関、出雲日御碕などが続々と重要文化財に指定されています。
※室戸岬灯台なども、文化財級の価値がある灯台として、保存・活用の取り組みが進められています。
図解:3つの称号の関係性
ざっくり整理すると、以下のようになります。
- 世界灯台100選:
- 世界的な歴史の表彰(IALA認定)。
- 日本から5基。
- Aランク保存灯台:
- 明治期の姿を残す貴重な灯台(海保認定)。
- 全国23基。
- 重要文化財:
- 国が保護すべき宝(国指定)。
- 灯台も増加中。



「世界100選」はレジェンド、「Aランク」はベテラン、「重文」は国の宝物。こう覚えるとわかりやすいにゃ!
まとめ|世界が認めた「光」に会いに行こう


今回は、日本にある「世界灯台100選」の5基と、それぞれの特徴について解説しました。
記事のポイントを振り返ります。
- 「世界灯台100選」は、国際機関IALAが選定した歴史的に重要な灯台リストです。
- 日本からは、姫埼、犬吠埼、神子元島、美保関、出雲日御碕の5基が選ばれています。
- 特に島根県には2基(美保関・出雲日御碕)が存在します。
- 「Aランク保存灯台」や「重要文化財」とは基準が異なり、それぞれの観点で価値が認められています。
「世界灯台100選」に選ばれた灯台は、どれも周辺が公園として整備されていたり、資料館があったりと、観光スポットとしても一級品です(※無人島の神子元島を除く)。
次の休日は、世界が認めた「日本の光」を巡る旅に出かけてみてはいかがでしょうか。



神子元島以外は車で行けるにゃ。まずは近くの「世界ランカー」に会いに行って、その凄さを体感してほしいにゃ!













